岩大44年電気11年同期会

‐ 震災の年 花巻大澤温泉にて

 2011年3月11日 東日本大震災が発生し同期会の開催も危ぶまれたが、前年松本に集まった有志が発起人となり準備が進められた。

これは正に影の仕掛け人の様な存在でもあったが、44年卒の同期の仲間の結束は強くこのように多くの賛同者参加した。

 私は大宮で太田さんと落ち合い新幹線でビールを飲みながらの旅であった・・・二人ともいい気持ちで花巻に着いたら、何んと蛯沢さんが出迎えていてシャトルバスまで案内せてくれた。学生時代の彼からは想像し難いことではあったが、地元のみんなに歓迎されて嬉しかった。久し振り会えた面々にすっかり酔いが回り、風呂上りにある人の”パンツ”を間違えそうになり、それ以来彼には頭が上がらないという禍根を残すことになった。吾が同期会の名幹事は、翌日には会計を取りまとめ数万円の残金が”被災者支援”に寄付しようと締めくくってくれた。

 上の写真は、翌日のものであるが、まだ浴衣姿の人もいるように昨夜は相当深酒をしてしっまた。とりこし苦労の私は、運転する人は10時頃までホテルに留まってくださいと頼んだ覚えがある。この集合写真を撮り終えて、解散ぎりぎりのタイミングに岩手日報の宮手さんから「震災特集」の立派な本が届けられた・・・度肝を抜くようなシーンが綴られ、尚更のこと重さを感じる本であった。

 その後解散となったが、地元の人が世界遺産に登録された”平泉見物”に案内してくれたので参加した・・・

 

< 平泉にて >    ・平成2395日大学同期会の翌日・

□ 毛越寺願いを記して鐘つけば 頭をたれし心に浸みぬ

□ 毛越寺湖面に写る山の端に 曲水の雅歌に詠みけむ

□ 金箔に修復されし金色堂 遠い昔に吾を(いざな)

□ 中尊寺木立の中の鞘堂に 修学旅行の思い出よぎる

□ 震災の後も輝く金色堂 栄華の留める世界遺産かな

 

< 花巻同期会にて >  ・平成2394日大学同期会・
□ 出迎えに駅に立ちたる友を見て じんと胸打つ昔を想えば

□ 年輪を重ねて集う同期会 名札を視つつ言葉交わせり

□ 美しき言葉で語れぬ寮暮らし 無言のままに手を握り合う

□ 一分で語り尽くせぬ近況に コマ早送りの術も無きかな

□ それぞれに事情はあれど集い来て 杯を重ねて意気盛ん成り

□ 松本に集いし陰の発起人 洩れなく参加し会盛りなり

□ 一人欠け二人欠け行く歳と成り 再会を誓いて同期会終わる

□ 夜更け迄語りてもなお口惜しや 部屋に戻れば寝息聞こゆる

□ 一人居て多くを語らぬ友ありき 歳を経し今車座の中

□ 地方紙の震災特集手に持てば レンズがえぐる重き惨状

   <岩手日報の同期生が 震災の特集誌をみんなに届けてくれた>

 

 同期会を終え、私は秋田の実家に立寄るため大曲まで寅さんと旅ができた。