16時頃、息子と車で前橋に向けて出発した。昨年も鈴木良雄と山本剛のジャズライブに行ったところだが、カーナビに目的地をセットして出かけた・・・ところが、17号バイパスを早く降り過ぎてしまい、50号線にたどり着くまでに随分と迂回してしまったようだ・・・だんだん夕闇が迫り来て17時半ころにやっと会場に着いた。会場の席はほぼ埋まっていたが、電話で熊谷から行くので、席をお願いしておいたので、前の方の席に座れた。
まずは野力さんとのデュオでベーストークのアルバムから「セント・ミリオン」前奏曲でワインの銘柄でもあるタイトルでスタートし、いつもならフルートの井上信平さんのメロディ・ラインを野力さんが弾き、「フェアリー・ダンス」へと続いた。この曲は、山道に迷い込んだ人が森で妖精に出会うというストーリを思い浮かべながら聴いてくださいとchinさんの一言があり、聴いているうちに本当に森をさまよっている気持ちになるから不思議だ。野力さんの演奏は毎回アレンジを変えており、一度として同じことはないのでいつも驚きと感動がある。
そしてchinさんのベースが静かに低音を響かせ、盛り上がりをみせる。
デュオでのchinさんのベースソロは、4人編成のときよりも、迫力があり深みを感じ印象的だった。
2009年に鈴木良雄さんが6人のピアニストと共演したアルバム「MY DEAR PIANISTS」を発表し、その中にベーストークの野力さん、今回共演する山本剛さんのほかに小曽根真さん、秋吉敏子さんが参加している。
今回、Gfaceカフェのオーナーのご好意でお二人のピアニストの共演が叶った。それ以来、鈴木良雄さんは1年に1回ここでピアノとのデュオのライブを行っている。
山本剛さんは野力さんとタイプの違うピアニストでウィントン・ケリーのハッピーフィーリングを感じさせる陽気でありながらブルージーな印象を与える演奏を聴かせてくれる。
chin さんのベースとの掛け合いを山本さん自ら楽しんでいる様子で、ミュージシャンお二人の目配せが観ている私達も唸らせる演奏をより期待させる。 「Kisses On The Wind」(キスは風に乗って)は、まさにカリフォルニアの西海岸を歩きながら風に吹かれているカップルを思い起こさせる曲で、ベースソロの魅力を存分に 堪能させてくれる。ピアノの静かな演奏に盛り上がりをみせる繊細で美しいメロディが素晴らしい。
アンコールのステージには二人のピアニストとベースの珍しいデュオであった。もう最終盤なのでアルコールも手伝って、決してCDでは味わえない雰囲気であった。
野力さんのメロディーにグラス片手の山本さんが、高音の鍵盤をたたきチャチャを入れてくる・・・その絶妙さに、思わず『イエイエー』と大声を出し拍手が巻き起こる程の熱気が立ち込めた・・・それに鈴木さんはベースのソロで応戦する掛け合いは、時間の経過を忘れさせてくれた・・・
演奏が終わってから、鈴木良雄さんと一緒に写真を撮らせてもらった。息子は前年の熊谷ライブでの写真を持参し、鈴木さんとのツーショットに本人からサインをもらい大喜びであった。帰りは、50号線から17号バイパスへとスムーズに乗っかり、1時間程で帰宅できたが22時をまわっていた。息子は、5年程前までは自由に出歩けず、病床で好きなジャズを聴き、耳を肥やしていたので、帰りの車でずーっと息子からジャズの話を聞かせてもらった・・・
息子は17日、18日と車で出かけて、翌日は体調を崩してベットに横になっていたが、息子の部屋を覗いてみると鈴木さんにサインをもらった写真が飾らていた・・・
しばらくして鈴木さんから”秩父の源作ワイン”のお礼メールが届いていたので、そのメールの返信をCCで息子にも送ったら、これが息子には薬よりも効き目があったらしく、遅い朝食をとっていた・・・
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鈴木 守 (土曜日, 25 10月 2014 19:00)
拝見いたしました。
凄いですね、本格的で。そしてご令息と一緒に聴きに行くというのもとてもいいですね。
私はジャズはよくわかりませんが、愚女の夫はジャズ・ギタリストですので、小南さんのような理解力は私にはないのですが、もうちょっとジャズに興味を持つようにしたいと思いました。