今年も鈴木良雄さんが、熊谷にやってきてくれた。通称妻沼街道と呼ばれ、八木橋デパート前の旧中山道から太田市に向かう古くからの街道沿いの西野付近にあるSPACE1497というジャズバーで恒例のライブが行われるのだ。
既に亡くなられたマスターがCHINさんと同じ御嶽山の麓の木曾福島が古里だということで、ここでのライブが始まったらしい。このマスターの追悼ライブにも参加したが、今年も楽しみにしていた。西野には以前ボランティアでシステムを開発した『児童ディーサービス』の近くだったので、少し早目に出かけて馴染のラーメン屋で夕食を食べた。小さなお店だが、息子も”うまい”と言ってくれた。
今回のトリオは、『人生が変わる55のジャズ名盤入門』の出版記念パーティーの時と同じ、ベース鈴木良雄(Chinさん)、ピアノ山本剛、ドラムス村上寛である。Chinさんが村上氏は長年ドラムを叩いて来たので、若手のドラマーとは一味違いますよと紹介してくれたが、確かに体を動かしての派手なパフォーマンスはなく、肩の力を抜いた品のある身のこなしであった。息子の真近で村上氏のドラムを聴いて、そのリズムの正確さに驚嘆していた。決して出しゃばらずに、淡々とリズムを刻み共演者を引き立てる演奏に徹している姿は美しく見えた。
第1部が終了したところで、持参したバーボンを手渡し、早稲田落研OBに差し上げるChinさんの本にサインしてもらった。息子は、アマゾンで取り寄せた10枚ものCDにサインしておらったが、少々ご迷惑をお掛けしてしまったようだ・・・でもChinさんは、懐かしそうに昔収録したCDを手に取り、嫌な顔も見せずにサインに応じてくれた。
ライブの後半に若手ミュージシャンが飛び入り参加してくれた。彼は翌日に予定されていた東日本大震災復興支援『チャリティーライブ』に出演するために、熊谷に”前乗り”で来ていたことがあとで判った・・・彼の名は三好”3吉”といい結構活躍しているようでしたが、私は初めて聴きました。やはり、大ベテランの鈴木良雄トリオとのセッションに緊張しているように見えた・・・ところが、若手のエレキギターリストが力任せにソロで仕掛けてきたのだ・・・それを受けてドラムの村上寛さんが、ハイテンポのドラムを叩き出したのです。これまでゆったり構えていたドラマーとは信じがたい勢いであった・・・私には『おい、生きのいい若い奴、かかってこい!』というような挑戦的なやりとりに思えた。明日も村上さんが出演するというので、息子と熊谷中央公民館のライブに行って見ることにした。
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