11月5日 熊谷市の「大里生涯学習センター」に寺井尚子がやって来た。流石にチケット完売のラベルが貼られたホスターが掲げられていた。
ここのホールは500名弱の客席ではあるが、これまで満席のライブは初めてであるが、息子が発売と同時にネットで申し込んでくれたおかげで、最前列の座席を確保できた。
数年前、御茶ノ水ジャズフェスティバルの時、明大記念館ホールで交響楽団と共演した寺井尚子の演奏を聴いたが、バイオリンの音は交響楽団の大音響にかき消されしまい残念な思いをした。
これはライブ終了後に発表されたセットリストである。
1.クロードのタンゴ シャガール・ガリアーノ
2.フォルトゥラ 北島 直樹
3.チェロキー レイ・ノーブル
4.雨(Rain) 北島 直樹
5.ブルー・モンク セロニアス・モンク
6.フリー・リア シャガール・ガリアーノ
7.まだみぬブエノスアイレス 北島 直樹
8.ひまわり ヘンリ・マンシーニ
9.スペイン チック・コリア
寺井尚子のバイオリンは迫力があり、圧倒された。ラテン系の激しい曲の演奏中に、その摩擦に耐えかねたのか、弓の糸が切れて馬の尻尾のように宙に舞った。
ハイテンポの曲だけでなく、ソフィアローレンとマストロヤンニが出演した映画音楽を聴いていると映画のシーンが蘇ってきて、思わず目頭が熱くなってきた・・・
最後は、私の大好きな曲スペインで締めくくられ、少し腰を上げて拍手を送った。会場からも大きな拍手が送られた。
若手メンバー多い中でベテランのピアニスト北島直樹氏の作曲は、とても物語性が感じられ、眼を閉じると情景が浮かんでくるようで心地よかった。
ドラムスの荒山諒君は、平成生まれの若手であるが、全体を見渡せる将来有望なプレーヤーだと寺井尚子氏が紹介してくれた。確かに正確なタイミングで心地よいリズムを刻んでくれた。
アンコール曲を終えると帰路につかれるとのことで、今回はサイン会なしで残念であった。
それでも、熱心なフアンと思われる老紳士が、CDを片手に出口で「出待ち」しているのを横目に車に乗った。普段は大した交通量もない所なのに、今日ばかりは大渋滞が発生した。
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