3ヵ月ほど前、昨年も参加した横浜ジャズに行くことになったが、6日と7日の両日に見たいライブがあり、息子は悩んでいた…横浜に2日間通うのは大変なのでホテルを探した…市街地は高級ホテルばかりで、泊まるだけのホテルを予約した…
いよいよ期日が近づいたて、安いホテルで良いのかと息子に確認するとライブは遅くまで続くし、寝るだけだから構わないということになった。
ホテルの件に少し心配しながらも、6日の9時半頃に熊谷駅から横浜直通の電車に乗った…
横浜駅から「みなとみらい線」で「馬車道駅」で降りると駅構内から街角ライブのジャズが響いてきた。構内の仮設受付でチケットとフリーパス用のバッジと交換しプログラムを受け取った…
その表紙には『今も昔もジャズは横浜 ありがとう25周年!』とプリントされていた…プログラムをみると6つのホールライブ会場と18のジャズクラブ会場のスケジュールが載っていた…この他に街角ライブがあちことで行われている訳だ…
最初のお目当ては、横浜赤煉瓦倉庫1号館なのだが、とても暑い日で歩いて行くのを躊躇している所にバスがきた。バスの行き先を尋ねると運転手が歩いても行けますよと言ったが…
この循環バスでもBGMにジャズが流れ、雰囲気を盛り上げてくれた…
<山田拓児(as) Septet>
前橋のGface Cafeでの鈴木良雄とジェネーレーション・ギャップのライブに行った時、山田拓児(as)と中村恵介(tp)にお会いしたので、このステージを目指した…
横浜赤煉瓦倉庫の景色を眺めることもせず会場へ急いだ甲斐あって前列の好い席に着き、リハーサルの時からサウンドを聴くことがでした…
目と鼻の先の近さだったのでご挨拶できるほどであったが、真剣にチューニングしている様子を見て遠慮しておいた…
ピアノの片倉真由子さんのライブも何度か観たことがあり楽しみだ…
『ジャズの伝統を継承しつつ、現代のジャズのサウンドを追及するバンドです…』と紹介されていたが、若さ溢れるサウンドで、私にはフュージョン系のジャズに聴こえた…
個人的には、グラスの氷を転がしながら、ゆったりした気分で聴けるバラード系のジャズの方が好きです…
あくまで、好みの世界ですから…
これは、前橋のGface Cafeでと鈴木良雄とジェネーレーション・ギャップのライブの写真である…山田さんも中村さんもこの時のライブを覚えていてくれて嬉しかった…
この間、鈴木良雄さんが『G・Gapは解散したよ。』と言っていたのを思い出し、私はこのライブを聴いて納得できた感じである…
トランペットの中村さんと写真を撮らせてもらい、少し高揚した状態で外へ出るともう13時半頃でした…
煉瓦倉庫内のレストランで生ビールを呑みながらオムライスを食べた。
真青な空に白い大きな旅客船、好い景色を背景に写真を撮ってもらった…顔が赤いのはランチ・ビールのせいだけでなく、本当に暑い日和でしたよ…
<高瀬龍一(tp) と続木徹(p)>
地図を見ながら関内小ホールへ向かって歩いたが、13時50分からのステージは始まっていた。
『このDUOは、バラードだけを演奏するチームとして「Ballads/高瀬龍一」が好評 』と紹介されていた…
私にとって、とても心地良い調べでうっとりして聴いていたが、それに反して高瀬さんのトークは強烈であった…あのジャズの名曲を取り上げ『テークファイヴの何処が良いのか僕には理解できない…』などと平気で言うですから…でも、演奏は良かった。
<古野光昭(b)トリオ>
このメンバーの松本茜(p)と纐纈歩美(as)デュオ・ライブを8月26日に淡路町の『 Lydian 』で聴いたときの写真です。
お二人のデュオは長く、とても息の合った演奏を聞かせれくれるのだが…古野光昭(b)とのトリオではどうなのかと楽しみに待った…
古野光昭(b)は、音響に厳しい人らしく、入念にチューニングを行っていた…
演奏が始まると、やはり程よいベースの響きを聞かせてくれた…
息子はCDを買い求めサインをしてもらい、写真を撮らせてもらった…
背中に手を回すと汗だくだった…
ステージでは厳しそうにみえたが、話しかけてみると結構気さくな方であった…控室の松本さんと纐纈さんにもご挨拶しようかと思ったが…
出演バンドの入れ替えには、結構時間を要するが、その時間はプログラムによってマチマチである…
従って、その期間を考慮しながら会場間を移動しなけれならない…
関内小ホールでの入れ替え時間に外にでてみると街角ライブが行われていた…まだ暑い西日が照り付けて、かなり暑そうだった…
<ウィリアムス浩子(Vo)4set>
『ウィリアムス浩子のアルバム7作連続でジャズチャート1位。・・・歌詞の世界が融合する唯一無二のカルテットだ。』と紹介されていたが、会場の『ヨコハマNEWSハーバー』に着いてみると、もう立ち見の状態であった…
止む無くステージの右の壁側に陣取って見ることにした…幸いテーブル代りになる物があったので生ビールを呑みながらリハーサルを見ていたら、以前のライブでお会いした佐藤浩一(p)と須川崇志(b)もメンバーであった…
ウイリアム浩子さんはイギリスに住んでいただけあって完璧な発音で、歌詞の世界が浮んでくるように感じられた…
ジャズのヴォーカルはあまり聴かない方だが、その歌唱力には説得力があった…息子もえらく感動していた…
<大隅寿男(ds)クインテッド
with 平賀マリカ(Vo)>
前のライブが終ると幸い直ぐ前のテーブルが一つ空いたので確保できた…息子が気を利かして生ビールを運んでくれて、呑みながら次のステージを待った…
7月15日に大隅寿男さんとはOur Delightで山本剛(p)トリオのライブでお会いし、そのFBの記事にコメントを寄せてくれたこともあり、お互いに親しみを感じるようになっていた…
大隅さんのリーダーバンドなので張り切っている様子で、特にソロでのスティック裁きは見事だった…
それにサックス・大隅卓也とあったがご子息だと思う…また、池田雅明のトロンボーンの演奏には円熟した凄みを感じ身震いした…
そして後半ヴォーカルの平賀マリカさんが登場すると、歌手を引き立てるような優しいドラミングに変った…流石にベテランの演奏に脱帽でした…その歌声は一気にジャズ・バーの雰囲気を醸し出し、会場全体が大人のムードに変わりビールも美味しく感じた…
特にコール・ポーターの「ソー・イン・ラブ」は、圧巻の歌唱力で観客全員を魅了する歌声でした。
会場には最後まで居て、大隅さんに明日の最終ステージを見に行くと約束して外に出た…夜9時を過ぎてから、やっとラーメンを食べた…
それからホテルを探して関内駅に向かった…ホテルは繁華街伊勢崎町界隈にあった。構えは立派だが、中はカプセル・ホテルなのに息子は戸惑っていたが、私は電車がなくなり何度か利用したことがあった…
それでもハイクラスを取っておいたので、少しは広いようで以前経験したような圧迫感は無かったし、息子とは隣同士のベットで良かった…
<10月7日(日)朝>
朝9時頃にホテルを出ると好い天気で歩くのが気怠いほどであった…
私は昔懐かしい山下公園にでも行ってみようと言うと息子は妹に電話してシーバス(海上バス)が好いと勧められたようだ…
関内駅から横浜駅に出て、案内所で教わった道順で桟橋に着いた時にはそれほど待っている人はいなかったのに見る見る長蛇の列になった…
このシーバスは中々良かった…
見慣れた建物でも海上から眺めるとまた違った景色に見えた…
シーバスは途中、みなとみらい、赤煉瓦倉庫、そして山下公園へと所要時間35分ではあるが、とても爽やかな気分にさせてくれた…
海なし県の埼玉に住んでいると、海を見ただけで解放感に浸れる…
ではスライドをご覧ください…
終点の山下公園で下船すると、丁度お祭りで大賑わいであった…色んな国の屋台が立ち並び、焼き物の匂いが混じり合って異様な感じで、人混みを避け公園の端まで歩いていった…やっと静かな所までやって来てスナップを撮ってもらった…
昔、岩壁に立ち海を眺めた懐かしい山下公園ではなかった…
もう帰ろうとしたら、中華学校の獅子舞が始まるとのアナウンスがあったのでステージに向かった…
中華街の獅子舞は珍しいので、写真を撮って孫に見せて上げようと思ったが中々始まらなかったので、ライブ会場に向かった…元町・中華街駅から乗り日本大通り駅で降り、KAAT大スタジオに向かった…いよいよ会場が近くなり、街角の案内板を見上げると『山下公園まで240M』とあったのには唖然としてしまった…
<中村恵介(tp)クインテット>
9月7日の最初のライブは、KAAT大スタジオの中村恵介のバンドであった…このメンバーでCDを出しているだけあって息の合った演奏であった。彼は横浜生まれで地元で活躍していて、以前に誘われたことはあったが、中々横浜までとなると勇気がいります。今回は折角なので昨日、今日と2回彼のライブにやって来た…
このKAAT大スタジオはNHK横浜放送会館の5階にあり、音響効果も良さそうな大きなホールであった。
昼食は迷わず1階のレストランに入った…休日は1時間のバイキングで一人1,500円であったが、次のライブが13時50分からで、あまりゆっくりできなかった…また、心残りなのは、今日はランチ・ビールを呑む時間が無かったことだ…
<市川秀男(p)トリオ>
プログラムには『日本全国でコンサート・ライブ活動を行う。』とだけしか載ってなかった。今年の3月に第12回なかのぶジャズ・フェスで聴いたことがある…全て市川さん作曲のオリジナルで、しかも説得力のある演奏に圧倒された…私はまずベースの加藤真一の演奏に引き付けらてた…
また、ベースの二本柳守はちょっとヤンチャ気に見え、市川さんとのバトルは、これでもかと思わせる激しさであった…時折、市川さんがベースの加藤さんに仕掛けるのだが、首を横に振って中々乗ってこない…
でも、いざベースソロに入るその響きは、人を唸らせるものがあった…
ライブが終ってCDにサインを貰うとき、『なかのぶジャズ』で聴きましたと話しかけるととても気さくな方で、CD販売の応援にきていた『なかのぶのママ』を紹介してくれた…
その内にドラムの二本柳守さんもやってきたが、やはり元気一杯の方でした。
『横浜シャズ・プロムナード』のポスターの前で写真を撮っていたら、係員の方が近寄って来て、ご親切に一緒に撮りましょうかと言ってくれたのでお願いした…
写真を撮り終えて『親子ですか…』と尋ねるので、兄弟ですとも言い切れず『そうです』と応えると『やっぱり似てますね…』と言った…他人さまから見ると似てるんですね…
<小山太郎(ds)Quartet+
トヨタ・チカ(vo)>
プログラムには『ジャズ・スタンダードやオリジナル中心にドラマーがリーダーならではの色彩感溢れるサウンドを奏でる…』と紹介されていたが、まさしく曲のイントロでのドラミングは素晴らしかった…
リハで熱心にピアノをチューニングしていた田中裕士(p)を小山さんは、アレンジと音楽プロジュースをやってもらっていると紹介した…
いつもニコニコしている小山さんもテンションが高まるにつれて目の輝きが変わって行くのが見てとれた…これまでに見たことがなかった…
これは『上里ジャズ・フェス』の時のツーショットですが、朗らかで感じの好い方です…
今回もライブが終ってから小山さんにご挨拶できて良かった…
群馬大学のオーケストラの指導もやっているから、こんどコンサートにお出でよと誘われた…
小山さんのライブが終って、日本大通りから横浜市開港記念館に向かった…
ここでは昨年も鈴木良雄とベース・トークのライブが行われた…
そのロケーションは判っていたので、なるべく人通りの少ない裏通りらしき通りを歩いた…
ワンブロックずれてはいたが、比較的スムーズに辿り着いた…
<鈴木良雄(b)BASS TALK>
会場に着いたら、既にリハーサルが始まっていたが、前から5列目の好い席が確保できほっとした…
井上信平さんはフルートのアンプの調整を直ぐ目の前で行っていたので、ご挨拶しようかとも思った…
鈴木良雄さんもアンプの調整を念入に行っていた。それは素晴らしい音でしたが、最後にアンプを切り替えた様子だった…
その結果、本番でのベース低音部がイマイチかと私は感じた…
そして本番が始まると、後ろの席の人もチューニング中の音の方が良かったのにと囁く声が聞こえてきた…そう感じたのは私だけではなかったのです…
鈴木良雄のオリジナル曲を野力奏一がアレンジした楽曲をBASS TALKが演奏すると実に心地良く、いつも気持ちが和みます…鈴木良雄のトークも毎度おなじみではあるが、これもまた安心です…私は8年ほど前に熊谷のSPACE1497で初めて聴いたが、BASS TALKも結成18年だそうで、この写真と見比べるとそれなりに年を重ねた事が判る…でも、みんなが奏でる音は、益々艶がでて円熟の境地入ってきているよう感じた…
今回、岡部洋一がソロで東南アジア系の弦楽器の弦をたたき、エキゾチックな音色を聴かせてくれた…
ライブが終ってからご挨拶をしようとホール出口で待っていると井上さんが来たので挨拶させてもらった…そして間もなく野力さんが出てきたので挨拶すると『また来てくれたの…』と喜んでくれた…しかし、肝心の鈴木さんが中々現れないので出待ち状態で待った…やっとお出ましの鈴木さんに挨拶することができた…パーカッションの岡部さんはツールを仕舞うのに時間がかかると思ったので次の会場に向かった…
<山本剛(p)トリオ>
昨夜、大隅さんと約束した関内小ホールへやってきたのは、開演直前になってしまった…係の人が入場制限しながら、暗転した場内をペンライトで案内してくれた…席はステージ左後方だったが、全体が良く見渡せた…そしてもう一人が息子の隣に案内された…その方は市内に在住で会場を歩いて回り15ステージ見たという…殆どの会場は歩いて15分以内にあるそうで、流石に地元の人にはかなわないと感服した…
リーダーの山本剛(p)は新潟出身でとてもシャイな人のようで、あまり長いトークは聞いた事がない…
今回も曲目の紹介は殆どなく、ご自分の名前すらい言わずに次々と演奏を続けた…時折短いジョークを交えるくらいだった…
帰りの電車で山本剛トリオの名盤『MISTY』を宣伝しないのは勿体ないと息子が言っていた…
昨日、今日とラスト・ステージに登場した大隅寿男(ds)さんは、山本さんからのけしかけにもどんどん応えて、随分と張り切っているように見えた…
香川裕史(b)さんのベース・ソロも熱演で弓で弾く『モナリザ』には皆が息をひそめて聴き入った…
そして最後の曲は『デイックミネのダイナ』のジャズ・アレンジであった…YouTubeで原曲を聴いてみたが、その雰囲気を山本さん流にアレンジして、極めつけは最後に『バカヤロー』と叫ぶところなのだが、観客は応えてくれなかった…
山本剛(p)は、こうしたホールで聴くよりも街中のライブ・ハウスで聴く方が好きだ…
横浜ジャズプロムナードは、3度目であるが宿泊したのは初めてだ…
二日とも好天に恵まれ存分にジャズライブを観ることができた…何しろ1日に5時間はジャズを聴いていたことになるから満喫したと言えるだろう…気分は満足感に満たされていたが、まだ夕食を食べてなかった…
でも、もう9時を過ぎていたので帰路に着いた。横浜駅9時30分の高崎線籠原行きに乗った…
熊谷に着いたのは12時近かったが、駅構内でまたラーメンを食べることになった…お腹を満たしタクシーを待ったが、今日に限って中々戻って来ない。20分ほど待って、ついには家まで10分ほど歩いた…お陰で6.3km、12,585歩でした。
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